新型コロナによる就活変化の影響に制する学生側の対策とは?
2021年度卒業となる学生の就職活動では、新型コロナウイルスの影響で従来の就職活動と比べて大きな変化がみられています。
企業側も十分に就職活動を行えないことでやきもきしている状況の中、学生たちはより不安をいだいていることでしょう。
今回はそうした就活生を対象にこの状況をうまく乗り切るための対策について紹介と解説をしていきます。
もくじ
就活形態の変化で学生は悲観的になる必要はない!
新型コロナウイルスの影響で説明会の中止や延期が決定されることで就職活動自体が後ろ倒しになる状況が続いていますが、学生にとって就活でやるべきことは変化しません。
そのやるべきこととは、説明会で採用試験を受ける会社の選別⇒ その企業分析⇒ エントリーシートを作成⇒ 面接というものですが、この大きな流れは新型コロナ流行による就職活動の後ろ倒しの影響があった場合にも変わらないです。
しかし、その間の説明会や面接がオンライン化するなどの手段が少しだけ変化しますよね。これは、むしろ学生側にとってはメリットでしかないのです。
説明会や面接のオンライン化はわざわざ採用選考のある会場に足を運ぶことなく簡単に実施されるのです。つまりは、就活生にとっては無駄な移動時間がなくなり、就職活動の準備に費やす時間も増えるという大きなメリットにもなるのです。
たしかに、受けたい会社を直に見れる機会が減るという意味ではデメリットになるかもしれませんが自身の経験から思うに、そもそも説明会や採用過程で本来の会社の様子を見せてくれる会社自体がごく稀のため、説明会などでの会社訪問はあまり参考になるものではないと考えておいた方が良いでしょう。
私が就職活動していた4年前にも感じましたが、会社の雰囲気やぶっちゃけた部分に関する情報は内定後でないと見せてくれないことが多いです。そのため、私自身、いくつか内定をいただいた会社のすべての内定者懇談会に参加し、そこで得た情報をもとに、本当に行きたい会社を選び、その他の会社を辞退するという流れをとりました。
コロナの影響で就活に不安を抱く学生は、就職活動の後ろ倒しを悲観的にとらえずに、予想外に増えた準備期間を有効利用してやるべきことをしっかりやっておくことが成功へのポイントとなるでしょう。
コロナによる就活変化への対策4選!
【その1】Webでの合同説明会を活用
リクナビやマイナビが主催する合同説明会が中止となる流れの中で、Webでの合同説明会が開催されています。こうしたものを利用して企業の情報を効率よく集めると良いでしょう。
私はそもそも合同説明会はあまり参加するメリットがないと考えていますが、Webで開催してくれるのであればコスパの良い情報収集の手段であると思います。
「参加するメリットがない」というのは、合同説明会はあくまで多くの会社を一度の機会で知るために設けられた場に過ぎないため、個別の会社説明会と違い、採用工程の一部ではありません。正直、自身でネットの情報等で効率的に企業情報を集めるスキルがあるのであれば、わざわざ足を運んで疲れる必要はないのです。
しかし、今年度に関しては新型コロナの影響で合同説明会がWeb開催されるということなので、就活生はぜひ活用することをおすすめします。
【その2】ネットESやWeb情報の完成度を上げる
「Webでのセミナーや面接を実施したい!けれども、そうしたネットワーク環境がこの就活時期に間に合わない!」と嘆いている企業も少なくないようです。
そうした状況になると、企業が学生を手っ取り早く判断する材料となるのが「ネットES(ネットエントリーシート)」です。
一番メインどころが、マイナビ、リクナビのオープンエントリーシートとなり、企業はそのエントリーシート内容を読んだうえで説明会や選考オファーを出すこともあります。このオープンエントリーシートについて、これまであまり意識していなかった人は多いのではないでしょうか?
ちなみに私が学生の時にこの部分に力を入れている人はかなり少なかったです。私はまじめな学生だったため、この部分も抜け目なくきっちり記載していました。その際にも周りの就活生にはこなかった企業側からのオファーも多くいただきました。実際に受けたい会社がなく、スルーすることがほとんどでしたが、企業側からオファーが来ることで「このエントリーシートで問題ないのだな」と確認でき、大きな自信にもなりました。
このような時期でもあるため企業側もあれやこれやと優秀な企業をとるために必死な状況です。個別のESにのみ重きを置き、ネットESをおろそかにするということはせずに、できるだけ早い時期にネットESを完成させ、可能性を一つ増やしておくことをおすすめします。
【その3】Web面接対策の第一歩は部屋のお片づけ!
新型コロナ拡大の影響で利用が広まるのがWeb面接です。つまり、自宅で企業の面接を受けることになるのですね。(修論の研究で追われている中で面接の度に東京や大阪に行っていた身からするとうらやましい限りです。笑)
学生の自室から面接を受けるとなるとやはり背景が重要となりますね。その部屋が片付いているかどうかが採用の基準になるなどはないでしょうが、あきらかに散らかっていたりすると良い印象はもてませんよね? 自分の能力以外のところで人間性をマイナスに判断されてしまうのはもったいないです。画面越しに見える範囲だけでもきれいにしておくことをおすすめします。
あと、シェアハウスや実家暮らしの方に関しては、きちんと一緒に暮らしている方にも面接時間を共有しておく必要があります。急な乱入者でパニックになったり、話の腰が折れたりは、テレワーク中の社会人の常識からみても論外のような気がします。気をつけておきましょう。
【その4】学生から企業へ積極アプローチ
合同説明会や企業単独のセミナーは中止が相次いでいるなかで、聞きたい情報が得られない。という状況に陥ることも大いにあると思います。そんな時には、企業の採用担当部署にダメ元で連絡をしてみるのもありだと思います。
企業側もこのコロナ騒動で採用活動が足踏み状態で不安を感じています。そんな中、学生側からアプローチが来たら喜んで受け入れてくれる企業は少なくないはずです。
本来の就職活動では、正規に公表されている選考期間の前からインターンシップ等により優秀な学生の集め囲い込みを行ったり、リクルーターをつけて密にやり取りを行ったりと、企業側も策をこうじてきました。しかし、この新型コロナ騒動の影響もあり、企業側がそのきっかけがつかめない状況にあるでしょう。そうした企業に対して、学生側から何らかのアプローチをとることは非常に有効な手段だと考えられます。
しかし、企業側がウェルカムな雰囲気でない場合には、潔く身を引いて、正規ルートが開かれるまで待つようにしましょう。
【利点】就職活動の変化はポジティブにとらえよう!
むしろ入社したい業界を考え直すチャンスとなる
今回のコロナ騒動が原因となり、今後生き残る業種と経営の継続が困難となる業種が二分化しました。
私の勤めるIT系企業に関して言うと、業界自体の売り上げは前年費と比べて大幅プラス。見込み利益も大幅プラス。という結果になりました。
日本で新型コロナ問題が深刻化し始めたのが2020年2月はじめですが、そこから年度末の2020年3月末までの約2カ月の業績の伸びによって、前年度比較で売り上げが大幅プラスになったということは通常ではありえないような現象です。
一方で、飲食業やサービス業、航空会社、アパレル業、自動車業等、様々な業界で経営継続困難となるほどのマイナス収支となっている状況もあります。これはもちろん、一時的なマイナスで回復の見込みがある企業もあれば、倒産せざるを得ない企業もあります。
このような状況を目の当たりにすることで、就活生たちは考えられる様々な社会的リスクに備えて、進みたい道を選ぶ、選びなおすきっかけにもなったことでしょう。
短期的な視点でなく長期的な視点で企業を選ぼう
ここからは余談のお話になりますが…
私が就職活動をしていた時期には2020年の東京オリンピックを控える状況の中で、多くの業界が盛り上がっており、多くの学生が企業から求められていました。
特に、サービス業や建築業など、オリンピックの恩恵を直接受けれそうな業界が入りやすく、条件も良くなっていました。しかし、オリンピックのような「政策」や「社会的な行事」は数年後といえど、あくまで短期的な視点で測れる部分になります。
今回のコロナ問題からもくみとれるように、リーマンショック時にAmazonやGoogleの株を買った資産家たちを見習い、あくまで長期的な視点をもって入社する企業を選ぶことが非常に重要となってくるのです。
とはいえ、今の時代、1つの会社にこだわらずに、転職しながらキャリアアップを目指す人や業種を横断する人、フリーランスという働き方を選択する人など、働き方自体が多様化しています。
自分がどのような働き方をしていきたいかによっても企業の選択は変わってくるのだと思いますので、就活生の皆さんはどうか、その部分についても今一度考えてみると良いと思います。