【体験談】基本情報技術者試験の効率的な学習順-文系向け-
基本情報技術者試験は毎年20~30%と合格率が非常に低い実務試験の一つです。
しかし、その受験の実態としては社会人受験者の大半がSE等、日ごろから業務につかれた大人たちも多く受験するため、試験当日に
「どうせ十分に勉強できていないし」
「昨日も残業で疲れちゃったし休みたい」
などという思いから試験会場自体に行かない人が多くいるためこのような合格率となっています。
これはIPAが公式に発表している応募者数・受験者数・合格者数の人数からもわかることです。
もくじ
私は何度も落ちた「基本情報技術者試験」
私はお恥ずかしいことながら、日々疲れ果てた社会人であるにもかかわらず、何度も会場に意気揚々と足を運びましたが、周りを見渡せば毎回、席は半分程度しか埋まっていない状況でした。
さあここで皆様

とツッコミを入れてくださったことでしょう。
会社の方針でいやいや受けていた私は中途半端な勉強しかしておらず、ずるずると3度の受験ののちにやっと合格することができました。これが俗にいう、「4度目の正直」というやつです。
いいわけにもなりませんが、大学・大学院では化学系の専攻だったため社会人になってからの情報処理の勉強の際には

状態でした。つまりは文系出身者とスタートラインは一緒だったのです。
そこで今回は文系出身者もしくは文系学生に向けた基本情報技術者試験の攻略方法について解説したいと思います。
まずは試験項目を正確に理解しよう!
3度の失敗を踏まえて、合格した際にまずはじめに行ったことは、試験項目について今一度確認することでした。
それまでは、なんとなくネットで「おすすめ テキスト」などと検索し、ヒットした本を買って一ページ目から読んでだらだらと呼んでいましたが、それは3回の失敗を招くもとになるのでやめましょう。
まずは、
・IT知識のない人間がどこから勉強するのが次の項目の理解につながるのか
・優先して勉強すべき配点の高い単元はどこか
・少ない時間で得点源につながる分野は何か
これらをきちんと理解することが先決です。
そのためにも、まずは試験項目についてきちんと把握し、分析することが大切となります。
そこで、午前の試験についてですが、下の表が問題の区分と各区分の問題数です。
テクノロジ系 50問 |
基礎理論(基礎理論、アルゴリズムとプログラミング) |
コンピュータシステム(コンピュータ構成要素、システム構成要素、ソフトウェア・ハードウェア) | |
技術要素(インタフェース、マルチメディア、データベース、ネットワーク、セキュリティ) | |
開発技術(システム開発技術、ソフトウェア設計・開発技術) | |
マネジメント系 10問 |
サービスマネジメント(サービスマネジメント、システム監査) |
プロジェクトマネジメント | |
ストラテジ系 20問 |
システム戦略(システム戦略、システム企画) |
経営戦略(経営戦略、技術戦略マネジメント、ビジネスインダストリ) | |
企業と法務(企業活動、法務) |
明らかにテクノロジ系の問題数が多いですよね。
内容に関してもマネジメントとストラテジに比べ、「暗記」ではなく「理解力」が必要となる問題のため、先に手を付けるようにしましょう。
そして、午後試験は下記のような分類になっており、午前の表の文字を色塗りしている項目が試験範囲の重複個所となっています。
https://www.jitec.ipa.go.jp/1_13download/youkou_ver4_4.pdf
(IPA公式ページから発行のシラバスVer4.4より引用図)
画質がよろしくないので細かく見たい方は下記から最新シラバスを参照してください。
https://www.ipa.go.jp/index.html (IPA公式ホームページ)
テクノロジ系のなかでとっかかりやすい分野から始めよう!
上の項目でみたように、重複項目の単元の中で、テクノロジ系の単元を優先に勉強したらよいことがわかりました。
では、次にその中ではどの単元から着手すればよいのでしょうか?

いきなり「ソート」がとか「スタック」がとか言われてもわからないよ!

そんなこと急に言われても素人にはわからない。
じゃあどうしたらよいのでしょうか?
そしてその中でも、私がおすすめの学習順序を紹介します。
おすすめの学習順序(テクノロジ系)
1.セキュリティ
2.コンピュータ構成要素→ システム構成要素→ ソフトウェア・ハードウェア
3.データベース→ ネットワーク
4.システム開発技術→ ソフトウェア設計・開発技術
5.基礎理論→ アルゴリズムとプログラミング
6.インタフェース、マルチメディア (午前問題の出題数も少なく、他分野との関連性が薄いためざっとでよい)
ずばり!この順番で勉強しましょう!
この順番でまずはテキストを読み進めながら、この単元の午前過去問を解くようにしましょう。
テキストの記載や、人によっては「システム構成要素は出題も多くないからあまり勉強しなくてよいよ」等と、単元別にこのように書かれてあったりします。
しかし、そのあとに順番付けしている単元の理解を深めるためにも必要な単元となっているので、きちんと理解して学習を進めることが大事になってきます。
ここで、全学習時間の40%くらいを費やす気持ちでまじめに取り組んでみてください。
テキストを読んだのに午前の過去問ですら解けない、などと最初は落ち込むと思いますが、ここは根気よく頑張っていくとあとの午後試験対策で楽ができるようになります。
午前問題の過去問については下記サイトがおすすめです。
これは単元を絞って学習できるうえに一度間違った問題のみに絞って出題してくれる機能があります。
もちろん無料ですので、ぜひうまく活用してください。
https://www.fe-siken.com/fekakomon.php (過去問道場公式ホームページ)
つぎに、やっておきたいことを言うとずばり、いままで午前で対策をした分野の午後問題対策です!
テクノロジ系の午後問題ははやめに着手せよ!
ここからは個人で意見が分かれる部分と思いますが、わたしは絶対にマネジメント系の分野を学習するよりも前の早い段階で午後問題の攻略を習得するべきだと思います。
なぜならば、過去三回の試験において、午前試験はすべて合格基準の6割をクリアし、午後問題のマネジメント系、ストラテジ系問題を選択した際には割と数日前の付けやきばの勉強で満点の12/12点をとれたからです。
ここにかんしては問題文をよく読みながら、その通りに考えていけば、あまり学習していなくても点数が取れるようになっています。
ただし、年によっては問題文が長く、時間配分を狂わせる要因になりかねないので午後の選択についても、対策を打っておくことが必須となります。午後の選択問題についてはまた別の記事で紹介したいと思います。
最後にマネジメント系・ストラテジ系の学習を一週間で終わらせる
正直、あまりここに時間をかける必要はありません。
というのも、マネジメント系の分野なんかは常識的に考えればわかる問題も多く含み、テキストを丁寧に読むというよりかは、さらっとテキストを読んだら午前問題を解いていって、間違えたところの解説を読んだほうが効率的です。
時間をかけて理解するのではなく、暗記要素のほうが強いので、損益分岐点の計算など覚えてしまって、どんな感じで出題されているのかを確認しながら解いてみる。という流れにしたほうが良いと思います。
午後問題は先ほどもチラッといったように、問題文が非常に長い傾向にあります。
午前のような一問一答とはわけが違いますが、逆に知識0でも、きちんと読解できれば満点が取れるものばかりなので過去問題を3年分くらい解けば十分すぎると思います。
午後問題は時間との勝負!過去問を通しで解いて調整を!
しかし、やはり午後問題がネックとなります。
知識を蓄え、準備万端状態であっても、時間が足りないことになってはお話になりません。
それ踏まえての試験ですから。。。
私も何度、「あと20分あれば」「最後に確認する時間があれば」なんて負け惜しみを言ったかわかりません。
でも、ちゃんと勉強して受かっている人って、通しで一度は解いて、時間配分をきちんとできているんですよね~
せっかくの勉強時間を無駄にしないためにも、この最後の面倒な工程を絶対に怠らないようにしましょう。
最後に
本当にいやな試験でした。特に何回か受験している方にはわかると思うのですが、一度はまると抜けだせない試験ですよね(笑)
しかし、私のように会社や学校で必要だとか避けて通れない一つの壁となっている人もいるかと思います。なんとか、最後まであきらめずに仕事や学業とうまく両立して頑張っていってください!
おすすめの勉強法や活用できるページなどある場合にはコメント欄にて共有いただけると嬉しいです!