社会人1年目でいくらたまる?理系院卒の月の収支を紹介

2020年6月8日

 

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新社会人Aさん

来年、社会人になるけど、ぶっちゃけ月にいくらくらいたまるの?
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新卒学生Bくん

社会人になって数年間は生活カツカツって先輩に聞いたけど、本当?

今回はこうした疑問にこたえるべく、私自身が新卒1年目の社会人だった時のリアルな月の収支を紹介したいと思います。

また、その月の収入からどのように貯蓄をしていくことで、社会人1年目でだいたいいくらくらいの資産を築けたのかについて紹介します。

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院卒リケジョ

生活費や投資・貯蓄に回す内訳についても細かく紹介するので、新社会人の方は参考にしてみてね!

1年目の月のお金の使い道【グラフつき】

社会人1年目の月の支出はだいたい下記のグラフの通りでした。

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院卒リケジョ

支出内容と金額・パーセントを記載しているよ

このグラフを見てみると、入ってきた給与のうち、手元に残らない消化型の出費に関してはその約半分程度となっています。

この円グラフの合計は基本給です。

基本給は社会保険料や健康保健組合に支払う各種料金、並びに所得税等の税金関係、年金等、給与天引きされる分を除いた金額としています。

つまり、毎月、銀行に振り込まれるお金(=自由に使えるお金)の使い道がグラフの通りだと思ってください。

【前提】給与(収入)の内訳について解説

では、上のグラフからもザックリと連想できますが、給与の内訳について少し前提をお話ししておきましょう。

給与天引き分の各種保険料や税金等について解説

前述にもでた給与天引きの各種項目について簡単に説明しておきます。

私の給与はこのようにしてみると一見 245,000円のようにみえます。

私には20万円程度で十分なのですが、なかには

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世間知らずCくん

大学まで出て給料が25万円なんてやってらんねーぜ

という方もいらっしゃるかと思います。

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院卒リケジョ

Cくん、ご安心ください。実際はもう少しあります。

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新卒学生Bくん

いや、やっぱり25万円前後なんでしょう?
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院卒リケジョ

それは、「額面」と言われ、総支給額から税金や社会保険料などが給与から直接天引きされている金額を記載しているからです。
この税金や保険料、年金に関してはもちろん所得によって異なる項目や、会社によって企業側と従業員側の納める割合が異なる項目もあるため、一律ではありません。基本的に、お給料を多くいただくようになると給与天引き分の額も比例して大きくなっていくので、覚悟しておきましょう。

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院卒リケジョ

その天引きされたお金を差っ引いて残った金額が「銀行振込額」となり、実際に私が自由に使えるお金となるのです。
しかし、給与の手取りがこれからマイナス5万円だったとしても、貯蓄に回せる金額は7万円もあるわけですよね。

これからお話しすることに注意して会社選びをするなり、いろいろな制度を活用することで、贅沢しない限りは新卒でもゆとりある生活は可能となります。

また、余談ですが、税金の中でも住民税に関しては、働きだして1年目はかからないため、2年目から「住民税」の項目をみて驚かないようにしてくださいね。

家賃補助有りで会社負担分について解説

私の支出の中で、住居費(家賃)項目が、極端に低いと感じる方もいると思います。

これは、すごく物価の安い土地に住んでいるというわけではなく、実際の家賃金額の大半を会社が負担してくれているためこの金額に収まっているのです。

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院卒リケジョ

福利厚生のしっかりした会社は【家賃補助制度】も充実しています!
東京など首都圏で勤務を考えている方は特に、この部分をきちんと確認してから、会社選びすることをおすすめします。

同じ業種の派遣社員さんの話を聞くと、その方が勤める会社には家賃補助がないため埼玉から東京に1時間以上かけて通勤しているものの、給与の3分の1程度は家賃の支払いに費やしているそうです。

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新社会人Aさん

無理して都内に住んだ場合には、それこそ生活するだけでカツカツ状態になるのが想像できました…

一般的に家賃にかける金額の相場は「給与の3分の1程度」つまり33%以内だと言われていますが、家賃補助が充実した会社の場合、私のようにその支出がかなり抑えられます。

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院卒リケジョ

(33ー8)%と考えると、年換算すればかなりの差ですよね。

そんな私ですが、結婚を機に引っ越しをした後からは、新卒1年目のときの4倍ほどの家賃を支払っています。

家族で住む家であることと、共働きということ、自分の収入も増えることから、金額は妥協点でした。

旦那さんも私も、譲れない点として、会社までの通勤時間は20分以内!と決めています。

住まいに関しては、通勤や子育てのための環境など、金額だけでない「譲れないこだわりの点」がどうしても出てきます。

あまりストレスをためすぎない程度に価格を抑えれる手段を見つけることが大事です。

ただ、「会社までの通勤時間は20分以内」ルールのせいで、ばりばり都内の中心地に住んでいますが、これも家賃補助なしでは住むことはかなわないような家賃であることに間違いはありません。

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院卒リケジョ

結論!家賃補助は大事!です!

とりあえずやっておいた財形貯蓄

財形貯蓄50,000円/月となっていますが、これは入社時に会社から紹介があったので、なんとなくやっていたものです。

今思えば、「最初からきちんと調べて始めればよかったな」と思いますので、簡単に説明させていただきます。

私の会社の場合、上で紹介した家賃とこの財形貯蓄に関しては、給与から天引きしてもらうような仕組みになっています。

財形貯蓄の説明を受けた際、この「給与天引き」がズボラな私にとっては、かなり魅力的に思えたのではじめたのでした。

そして、この
・自分で預金する手間が省ける

ことに加えて、財形貯蓄をした際にはその貯蓄額に応じて

・貯蓄の利率3%(奨励)をもらえる

というメリットがあったため、とりあえず50,000円と設定してスタートしました。

他にも金融資産を持っていたため、自分で管理することの面倒さを理解していたのです。そのため、低金利でも元本割れせず、勝手に預けてくれる財形貯蓄はかなり魅力に感じれました。

しかし、私が始めたのは財形貯蓄の種類の中で「一般財形」と言われるものです。

財形貯蓄の中には、一般財形の他に「財形年金貯蓄」「財形住宅貯蓄」というものがあり、これらは3%の利率(奨励)に加え、「利子等が非課税」というメリットがあります。

どうせするなら、そのどちらかにしておくべきだったなと思います。

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新社会人Aさん

でも、その2つだったら「家を買うとき」か「年金をもらうとき」にしか引き出せないんじゃないの?

このような疑問が出てくると思います。

その点に関しては、「目的外で払い出すとき」というルールが別途設けられていて、少しお金はかかりますが、それまでの利率や非課税の恩恵を加味するとプラスとなるので、こっちにしておけばよかった。と後悔しました。

財形に関して詳しくは下記の厚生労働省ホームページに記載されているので、興味のある方はチェックしてみてください。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000106564.html (厚生労働省公式ホームページ)

ちなみに、「貯蓄の利率が3%(奨励)」と言いましたが、会社が取り扱う(提携している)銀行との兼ね合いで率は変化してきます。

ご自身が検討する財形貯蓄がどこの銀行で、利率が何%かは事前に確認が必要となりますので注意してください。

出張等で日々加算される各種手当

社会人になったら出張や転勤がつきものです。
私の場合、出張が度々あり、そこで発生するお金として、

・出張手当
・異動手当

などがあります。

これらは、上に挙げた基本給とは別に振り込まれるため、出張が増えればその分、その都度、加算されます。

そこまで金額として多くはないですが、その日の一日(3食外食)の食費は十分賄えるような感じでした。

その金額分があったため、多少贅沢をしても日々の(出張がない日々のみの)食費が約30,000円程度に収まっていたのです。

社会人1年目でたまった金額

さて、これまで月の収支と、給与以外でどのような恩恵を受けていて、出費を抑えることができていたかを説明してきたのですが、実際に社会人1年目でどれくらいお金がたまったのでしょうか?

給与から投資の金融資産分を合わせると赤で囲んだ分が【貯蓄分】となります。これを1年間で計算すると…

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院卒リケジョ

【年間】(50,000+40,000+30,000)円 × 12カ月 = 1,440,000 円

新卒1年目で年間 約140万円程度の貯蓄 を行いました。

また、これは毎月の基本給から貯蓄した分なので、実際には残業代と年2回の賞与分もプラスされます。

ご自身の会社の残業代と賞与を当てはめて、想像してみてください。

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新卒学生Bくん

基本出費を抑えれば、社会人1年目から貯蓄は可能なんだ!
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院卒リケジョ

そのとおりです。家賃などの固定費をうまく抑えれば、そんなカツカツな生活は待っていないんですよ!

新社会人・新卒学生に向けて

私の場合、ものすごく給料が良いというわけでは決してなかったと思います。

それでも社会人1年目からある程度貯蓄ができたのは、やはり福利厚生をよく理解してから会社を選んだからだと思います。

就職する前に学部卒の友達や院卒の先輩からいろいろ話を聞いていた時に、正直、「本当に生活レベルがピンキリだな」と思いました。

東京で毎日満員電車に揺られて、夜遅くまで仕事を頑張っているけれども生活はカツカツ…

という人もいれば、

好きな研究をして定時で帰っているけれども、休みのたびに海外旅行に行っているくらい裕福な人もいました。

そうした色々な人の姿を見て、会社選びを頑張って、若いうちから少しずつ貯蓄できるようにしておこう!と思ったものです。

私自身、月々好きにお金を使っても、これくらいは貯蓄ができたので、一例として参考にしてみてください。

会社選びに関して、記事も書いているので興味のある方は是非参考にしてみてください。
新卒生は内定者懇談会に参加しろ!私は内定後、会社を「選び」ました